ボルドー ダムナシオン 2016<かつては不良だった>
ダムナシオン シャトー・ロックモリアック
赤 仏ボルドー・アントルドゥメール・ラニェ
カベルネフラン85% メルロー15%
通常価格(税込)3360 当店価格(税込)3080
「偉大な問題児」
このワイン、一部のボルドー格付けシャトーを凌駕すると言われています。
左岸でもない、右岸でもない、かつての美しくも貧しき土地アントル・デュ・メールに出現したスーパーボルドー。「神の雫」にも登場、イメージはモナコのカジノの非日常ゴージャス空間だそうですが、・・・ボルドーの力強さと気品を体現しながらも、確かにきらびやかで日常から抜け出したような雰囲気を感じます。
カベルネフラン85%、メルロー15%の超絶コスパワイン。カベルネフランは遺伝的にはカベルネソ-ヴィニオンの親的存在だそうです。そしてこのボトルは価格の数倍の価値があると言われていますが、実際、飲んでみると「こ、これはっ、只者ではない!」でした。
ところで「ダムナシオン」とは、普通は「地獄へ落とされるもの」とか「疫病神、呪われしもの」とかの意味になるのですが、この素晴らしいワインに、何故そんなネガティブな名前を付けたのでしょうか。気になりますね。「ブーヴ・クリコ(クリコ未亡人)」じゃないけど、無造作に人には贈れないかも知れませんね?
そこで大躍進のワイナリー2代目当主、レヴュー夫妻の美人の奥方にして醸造責任者のシルヴィさんに伺ってみました。
シャトーのあるボルドーのアントル・デュ・メールは、ジロンド河へ流れ込む二つの河川、ガロンヌ河とドルドーニュ河に挟まれた広大な土地。かつてカベルネフランが多く植わっていたのですが、この葡萄は、成熟するのが遅く、地域の気候的にも栽培が困難だったそうです。ですから未熟な貧しい果実からロゼなどを作っていたとの事。加えてこの品種はボトリチス病(灰色カビ病)に掛かりやすく、一旦それにかかると恐ろしい速さで伝染し、あっという間に一区画が駄目になってしまうそう。そこで葡萄農家ではカベルネフランは「疫病神」扱いで、この呪われた葡萄を引き抜き、収量の見込めるメルローに植え替える所が続出したそうです(収量が求められるようになった時代の流れもありました)。それが今世紀初頭前後のこと。
しかし、このシャトーでは、カベルネフランの善き可能性を信じ、方向変換するよりは、徹底的に工夫して、逆に収量を減らしてでも、この呪われた品種を完熟するように工夫し、最高のキュベを実現する道を選びました。そして数々の困難を克服して見事にそれを成し遂げたのです。カベルネフランが本来持つ、高貴で構造の大きな潜在能力を最大限に引き出し、素晴らしすぎるワインを作ったのです。
そして、「災い転じて福と成す」の強い信念を込めて、また皆から「嫌われ呪われた葡萄」の可能性を信じた結果、会心のワインが開花した事を記念して、このボトルを「ダムナシオン」と名付けたと言うのです。「かつての問題児がこんな素晴らしいワインになった」というニュアンスですね。なんだか「醜いアヒルの子」の話にも似ています。鬼っ子のように扱われていたけれど、実は素晴らしい高貴な本性を持っていたと言う訳です。
これがこのワインのストーリーです。
良い話ですね。困難や災いを克服して輝かしい成功への道を進む時、あなたの人生の節目に。・・・また注釈付きで贈答用としても行けますな。
というか、かなりリーズナブルですので、日々折々の食卓に、遥かなアントル・デュ・メールの香りを取り入れていただき、かの地に想いを馳せていただくのもよろしいかと思います。
全てリーファー輸入の状態の良いボトルで、飲み頃に差し掛かっています。
因みにカベルネフランの赤と言うと、ロワール地方に有名な「シノン」というワインがあります。わりとカジュアルで、スケールはまずまずですが、スミレの香りのする愛らしいワインです。
「ダムナシオンは偉大な問題児」
このワイン、一部のボルドー格付けシャトーを凌駕すると言われています。
左岸でもない、右岸でもない、かつての美しくも貧しき土地アントル・デュ・メールに出現したスーパーボルドー。「神の雫」にも登場、イメージはモナコのカジノの非日常ゴージャス空間だそうですが、・・・ボルドーの力強さと気品を体現しながらも、確かに陽性で楽しい雰囲気を感じます。
カベルネフラン85%、メルロー15%の超絶コスパワイン。カベルネフランは遺伝的にはカベルネソ-ヴィニオンの親的存在だそうです。そしてこのボトルは価格の数倍の価値があると言われていますが、実際、飲んでみると「こ、これはっ只者ではない!」でした。
ところで「ダムナシオン」とは普通は「地獄へ落とされるもの」とか「災厄、呪われしもの」とかの意味になるのですが、この素晴らしいワインに何故そんなネガティブな名前を付けたのでしょうか。気になりますね。「ブーヴ・クリコ(クリコ未亡人)」じゃないけど、無造作に人には贈れないかも知れませんね?
そこで大躍進のワイナリー2代目当主、レヴュー夫妻の美人の奥方にして醸造責任者のシルヴィさんに伺ってみました。
シャトーのあるボルドーのアントル・デュ・メールは、ジロンド河へ流れ込む二つの河川、ガロンヌ河とドルドーニュ河に挟まれた広大な土地。かつてカベルネフランが多く植わっていたのですが、この葡萄は、成熟するのが遅く、地域の気候的にも栽培が困難だったそうです。ですから未熟な貧しい果実からロゼなどを作っていたとの事。加えてこの品種はボトリチス病(灰色カビ病)に掛かりやすく、一旦それにかかると恐ろしい速さで伝染し、あっという間に一区画が駄目になってしまうそう。そこで葡萄農家ではカベルネフランは「疫病神」扱いで、この呪われた葡萄を引き抜き、収量の見込めるメルローに植え替える所が続出したそうです(収量が求められるようになった時代の流れもありました)。それが今世紀初頭前後のこと。
しかし、このシャトーでは、カベルネフランの善き可能性を信じ、方向変換するよりは、徹底的に工夫して、逆に収量を減らしてでも、この呪われた品種を完熟するように工夫し、最高のキュベを実現する道を選びました。そして数々の困難を克服して見事にそれを成し遂げたのです。カベルネフランが本来持つ、高貴で構造の大きな潜在能力を最大限に引き出し、素晴らしすぎるワインを作ったのです。
そして、「災い転じて福と成す」の強い信念を込めて、また皆から「嫌われ呪われた葡萄」の可能性を信じた結果、会心のワインが開花した事を記念して、このボトルを「ダムナシオン」と名付けたと言うのです。「かつての問題児がこんな素晴らしいワインになった」というニュアンスですね。なんだか「醜いアヒルの子」の話にも似ています。鬼っ子のように扱われていたけれど、実は素晴らしい高貴な本性を持っていたと言う訳です。
これがこのワインのストーリーです。
良い話ですね。困難や災いを克服して輝かしい成功への道を進む時、あなたの人生の節目に。勿論、普通の時でも・・・また注釈付きで贈答用としても行けますな。
因みにカベルネフランの赤と言うと、ロワール地方に有名な「シノン」というワインがあります。スケールはまずまずですが、スミレの香りのする愛らしいワインです。