フォン・ウィニング ピノノワール1 2014<宇宙と神秘の末裔>
ピノノワール1 フォン・ウィニング2014
赤 独ファルツ
ピノノワール 750mℓ
通常価格(税込)8580 当店価格(税込)7480
宇宙と神秘の末裔
ビオディナミ(バイオダイナミックス)は、オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナー(1861~1925)の世界観に基づく農法で、農薬や化学肥料を使わないのは勿論、独自の調剤や占星術、天体の運行や大地のバランスに基づいて作業を進める、一種の神秘主義的農業と言えるでしょう。その意味では単なる有機農法とは別物です。一例をあげれば、牛糞や水晶の粉を牛角に詰めて地中に埋め、地球のフォースを吸収させ、後日触媒の水にその力を移し、月や星座の運行をみて畑に散布したりするらしい(何のこっちゃ)。
近年この農法を採用する葡萄農家が増えているようで、何故かと言うと、一説にビオディナミというレッテルでワインが高く売れるからだろうとか、でも実際には失敗している農家の方が多いようだとか、色々と言われているようです。しかし、軌道に乗ったビオディナミのワインは確かに質が良く、美味しいように思います。
醸造家の方に聞いてみると「あれは科学的根拠は無いと思いますが、なぜか心が惹かれるものがあるのです」との事。やってみたくなるらしいですね。私が思うに、ビオディナミは科学ではなく情熱の問題だろうと思います。実態としては、常に畑に気を配って、懇切に大地と関わっていることによって、相対的に質のよい葡萄ができるのではないでしょうか。
このフォン・ウィニングはビオディナミなのですが、あえて認証を受けていません。良いとこ取りをしてやりたい事をやっているのでしょうね。彼らが地面に堀った溝に牛の角を埋めている写真を見たのですが、楽しそうです。また醸造を担う素朴そうな若者達が、フォンウイニングのエンブレムの前でポーズをとり、笑顔で写っている写真もあります。ドイツ人らしく、誠実にまじめに畑に向き合ってきたのでしょう。厳しい選果により小粒の葡萄だけを徹底的に選び抜いているそうです。そして写真の自然な笑顔が羨ましい。仲間に入れてほしいかもです。
この「ピノノワール1」はフォンウイニングのフラッグシップ。2014年は今飲み頃に差し掛かっています。ワインはチェリーのようなアロマに品のある酸とエレガントでジューシーな甘味があり舌の上でとろけるよう。しかも奥深い複雑味が感じられタンニンはシルキー、そして長い余韻が続きます。思わず「おおーっ!」と言ってしまうかも。
「素材である素晴らしい葡萄のおいしさを、高い醸造技術で余すところなく描き出した素晴らしいワイン」と評判です。そして何と言っても「宇宙の神秘の力」が宿っていますので。
ともあれ、知る人ぞ知る、の希少ボトル、一度は味わってみて下さい。ただし、入荷するとすぐ無くなってしまいます。悪しからず。